ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事/七尾与史

ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件

ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件

全体的にコミカルでノリが軽いので、猟奇的な部分が中和されて読みやすかった。

相変わらずマヤ、代官山、浜田くんトリオの掛け合いがすごく楽しい。特にマヤは浜田くんに鬼畜過ぎだし、浜田くん頑丈過ぎ。

今回はマヤの悲しい過去からの感動編くるー、と思いきや、キッチリ裏切ってくれるところがステキです。

狼と兎のゲーム/我孫子武丸

狼と兎のゲーム

狼と兎のゲーム

うあー胸くそ悪ぃー、って思いながら読む本。

コスモの父親がもうゲスの極みで、ある意味清々しいくらいだ。ラストに1mmくらい救いはあるものの、もちろん読後感は悪い。

あれ、なんか貶してるみたいになってるけど、そんなことはないです。むしろそれを楽しむ小説。

ドラゴンフライ/河合莞爾

ドラゴンフライ (単行本)

ドラゴンフライ (単行本)

これは面白かった!

多少強引なところはあるものの、数々の伏線が余すところなく回収されて、事件の真相へ繋がってるので、ヤラレタ!ってよりは、なるほど!って感じ。そして、文章や章立てが上手いので、リーダビリティが高くサクサク読み進められる。捜査班の中での会話の掛け合いも楽しい。

タタリ管理官、カッコ良いじゃん。

奇譚を売る店/芦辺拓

奇譚を売る店

奇譚を売る店

分量はさほどないのでサクッと読めたんだけど、読み終わった時に、ネットリとした感覚を味わった。

根拠はないけど近付きたくない的な、この本を手元に置いておきたくない的な、幻想怪奇的な何か。

装丁も本のイメージにぴったりでゾクッと感が倍増。

All You Need Is Kill/桜坂洋

All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)

戦場SFにしてループもの。

設定と伏線の撒き方が素晴らしく、特にループが始まるロジックと、ループ抜け出すためのロジックの展開に唸らされました。

普通にループを抜け出してハッピーエンドだと思ってたわ。リタをそういう風に使うと思わなかったわ。

限りなく残酷で美しいラスト。ハリウッドで実写化するらしいですが、このラストは変えないでほしい。

図書室のキリギリス/竹内真

図書室のキリギリス

図書室のキリギリス

ミステリと思って読んではいけない。

短編ミステリ形式で書かれてはいるけど、その実、新米司書と高校生のハートウォーミングな成長物語。図書室には夢と希望がたっぷり詰まってるんだ。

自分がまだ少年だった頃が懐かしく思い出された。あの頃に読んだ本は、何年経っても今だに強く記憶に残っている。

赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE/森博嗣

赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

…えーっと、うん、つまりどういうこと!?

ってことで、読解力に乏しい自分にはサッパリ見えてこなかったわけなんだけど、皆さんの感想やgoogle先生によると「女王百年」シリーズの続編に当たるらしいことが判明。そう考えると世界観とかがうっすらと理解できそうな気がしてくる、…のか?

もう少し時間を掛けてじっくり読み込む必要があるかも。「女王百年」シリーズを読み返したほうがいいかも。

という何とも煮えきらないこの感じ。