離れ折紙 / 黒川博行

離れ折紙

離れ折紙

美術品に魅入られた人々同士が互いに出し抜くために、知略を尽くして仕掛けを施し、騙し騙され、たまに見破る、という丁々発止のやり合いが楽しめる。

どの話にもどんでん返し要素はあるけど、「唐獅子硝子」のラストでの痛快な逆転劇、騙されかけたけどギリギリで仕掛けを見破った「老松ぼっくり」が個人的には好きだった。